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日本が掲げるべき大義について -意見書を送ってみた-

政治家というのはリーダーというより調停者です。戦時のリーダーであっても調停者が戦略を決めるから、組織は正しい方向に向かえるのです。調停者が最善の戦略を決め、リーダーが戦術を編んで突撃する。これが強いのです。曹操は荀彧を擁して勢力を拡大し荀彧を失って滅びました。歴史に学ぶべきです。

言い方を変えれば、リーダーは大義を掲げその象徴となります。調停者や軍師は大義を創造します。戦でも国力でも実際に勝負となるのはこの大義のレベルです。大義や戦略が間違っていればいかに優れた戦術や突出した能力も無駄になります。知的所有権闘争でアメリカが勝利して日本の産業は滅亡しました。

今、日本が世界を説得できる大義を掲げられる可能性は、日本国憲法の精神を国民がモノにすることです。軍拡という戦術ではなく、大義のレベルで戦います。この戦いにはなによりも理解が必要です。前文にはこの憲法の条文が効力を発揮する構造が書いてあります。これは激しい内面の葛藤を強いられます。

この葛藤こそ現在直面している現実に他なりません。平和というのは相手を打ち倒してはいけないのです。しかし相手は攻撃してくるのです。防衛するにも限界があります。籠城戦です。でも外部には敵の敵もいます。心痛めた敵の敵は物質的な援助は出来ずとも精神を支えてくれます。敵にはこれは堪えます。

戦争は経済です。ですが究極は政治と戦略です。そして何より大義です。つまり国家の存在意義に通じるのです。これはまったく人生の構造にも当てはまります。人のために役に立つ人は見殺しにされません。見殺しにして損をするのは誰か、すぐに思いついてしまうからです。そういう国家を目指すべきです。

日本国憲法はアメリカの押し付けだという人もいますが、半分は当たってますが半分は違います。アメリカの篤実な人たちが理想を描いて草稿したのは読み取れますが、これを本国で適用できるほど頭がお花畑でなかっただけです。つまり理想すぎるのです。実現する潜在力を持つ日本は絶対にすごくなります。


私は日本人全てに宿る「神」に期待します。そして信頼します。その神は宇宙たる秩序(父)と生命たる自然(母)の間に生まれた自由なる心(子)である存在です。厳格な知性たる父と愛情深い母が健全な子を育てます。己に厳しく、人に優しく。日本人にはそれが期待できると思います。

もちろん、政府の方々にもそれを期待します。そして信頼します。葛藤を戦って、新しい道を行きましょう。弁証法を分断の手段とせずに、正しく神へ到達する技術とすべきです。抽象的で何一つ具体的ではありませんが、心が現実を創り出すと信じます。

by selo-celery | 2020-05-02 11:26